連載企画:リチウムイオンバッテリー第5回

ケイワークス 石田です。
連載企画 リチウムイオンバッテリー第5回は
「バッテリーマネージメントシステム(BMS)」について
お届けします。
バッテリーマネージメントシステム(以下BMS)は
リチウムイオンバッテリーの制御回路です。
BMSがバッテリーの充放電を管理しています。
バッテリーマネージメントユニット(BMU)と呼ばれることもあります。
BMSは取り付ける場所でその役割が若干変わります。
リチウムイオンバッテリーの内部はいくつかの電池(セル)に
分かれております。
それぞれのセルにBMSが搭載されている場合は
セル単位でバッテリーの充放電管理を行います。
バッテリー全体をを総合管理する使い方もあります。
BMSの能力にもよりますが
1つで行う場合は「充電、放電、各セルのバランス取り」を
1つで行います。(基盤が忙しそうですね・・・)
メビウスシステムに採用したリチウムイオンバッテリーは
各セルのBMSに加え総合制御を行うBMSの両方を
搭載しています。
セルの数+1つのBMSで制御しています。
各セルのBMSは総合制御のBMSに対し状態を送り
総合制御のBMSは送られてきた情報をもとに
バッテリー全体のバランスを取りながら充放電を管理します。
それぞれのBMSの役割を明確にすることで
より安定したバッテリーとなります。
従来は満充電になった時の充電停止は
充電器が行っていましたが
メビウスシステムの充電停止は
充電器とバッテリーの両方が行っています。
(厳密にいうと先にバッテリーが充電を受け付けなくなりますが・・・)
従来の鉛バッテリーは周辺機器が電気の出し入れを行っていたため
吸いつくされて過放電→バッテリー故障
や
押し込まれて過充電→バッテリー破裂(最悪の場合)
となりましたが
BMSで管理されたリチウムイオンバッテリーは
過放電前に出力停止
過充電前に充電停止
となります。
*一定の電圧以下になると
電圧計が「0V」や「1V」になってしますことがありますが
バッテリーが出力を止めているだけで
完全になくなっているわけではありません。
リチウムイオンバッテリーの良し悪しはBMSの性能次第
といっても過言ではありません。
次回はメビウスシステム全体についてお届けさせて頂く予定です。